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乳房のしこり、分泌物など乳がんの症状とよく似た病気は多い

乳腺症
乳腺の細胞の増殖や減少には、月経周期による女性ホルモン(エストロゲン、プロゲステロン)の変化が関与していますが、この女性ホルモンのバランスが乱れて起こるのが「乳腺症」で、乳がんや線維腺腫と並ぶ「乳腺の三大疾患」の一つです。乳腺症はホルモンの分泌が盛んな25〜45歳の女性に見られる症状で、乳房の痛み、しこりなどの症状が現れます。月経前は症状が強くなり、月経が終わると症状は和らいでいきます。

不安な症状は乳腺外来などへ相談

乳腺症は基本的に治療の必要はありませんが、乳房の針や痛みが強い場合は、肩こりの緩和に有効な漢方薬が処方されたり、ホルモンバランスを調整するために低用量ピルが使用されることもあります。

ごく稀に乳腺症で硬くなった乳腺の中にがんが隠れており、触診だけではわからないことがあるので、専門医に診てもらい<マンモグラフィーや乳腺エコーを受けるとよいでしょう。

乳腺炎
乳腺に細菌が感染して、乳腺が腫れたり、膿が溜まるなどの炎症を起こした状態です。授乳期に乳汁が乳腺内に溜まって起きるタイプを「うっ滞性乳腺炎」といい、乳房が腫れて硬くなり、触れると痛みがあります。この状態から乳頭に細菌が入って感染を起こしたのが「可能性乳腺炎」で、乳房が赤く腫れあがって、強い痛み、発熱などの症状が出ます。

うっ滞性の場合は、乳房のマッサージで乳腺内に溜まった乳汁を出やすくします。可能性の場合は、抗生物質が処方されますが、膿のたまりが酷い場合は、注射器で膿を吸い出したり、皮膚を切開して膿を出すこともあります。

乳腺炎と自己判断していたら、実は乳がんだった実例もあるため、乳房のマッサージをしても乳腺炎が治まらない場合は、乳腺外来などを受診しましょう。

線維腺腫
20〜30歳代に多く見られる良性の腫瘍で、弾力性のあるツルツルしたしこりが特徴で、指で押すとよく動きます。しこりの数は1個だけでなく、複数出来る人もいます。マンモグラフィーや乳腺エコーなどで線維腺腫と確定診断が付けば、治療の必要はなく、定期的に検査を受けて経過を観察します。

葉状腫瘍
20〜30歳代の若い女性にしばしば見られる良性の腫瘍です。しこりはコロコロしており、指で押さえると動きます。上記の線維腺腫に似ていますが、急に大きくなるのが特徴で、20cmを超える大きさになることもあります。90%は良性ですが、なかには悪性化のもの、あるいは良性物が再発を繰り返すうちに悪性化するものがあります。葉状腫瘍は診断がついた時点で、外来で手術で切除するのが普通です。