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腫瘍マーカーは乳がんの早期発見には不向きで、再発の有無や治療効果の測定に有効

血液に存在する腫瘍に関連した、あるいは腫瘍自身が作り出している特殊タンパク質、糖タンパク質のことを「腫瘍マーカー」といいます。例えば、採血を行って前立腺がんに特徴的な、あるいはタンパク質の濃度が高ければ前立腺がんではないかと推測されるというわけです。

採血をします

しかし、がんが進行して腫瘍がかなり大きくなったり、腫瘍自体が特殊なものでないと、血液中にそれほどのものは測定されません。乳がんに関していえば、乳房にしこりが発見できるような早期の段階で、腫瘍マーカーが反応を示すことは困難です。

CEA、CA15-3、ST439などが日常の臨床で乳がんの腫瘍マーカーとして使用されていますが、これらが病期T〜U期の乳がんで陽性を示す率は10〜20%に過ぎないため、腫瘍マーカーを頼りにして早期の乳がんを発見するのは信頼性に欠けます。

ただし再発時の乳がんでは、3種類の腫瘍マーカーいずれもが40〜50%程度の確率で陽性を示します。また進行・再発がんに抗がん剤治療を実施している場合、抗がん剤が効果を発揮している場合は高値を示していた腫瘍マーカーの数値は低下してきます。

したがって現在、腫瘍マーカーは、@手術後にがんを再発していないかを調べる、A進行・再発中のがんに対する抗がん剤治療が効果をあげているかどうかを調べる際に有用といえます。上記の腫瘍マーカーはそれぞれが独自の反応を示すため、通常は2〜3種類の数値を同時に測定して判定しています。

そのほか、乳頭から出る分泌液に含まれている腫瘍マーカーが乳がんの補助診断に用いられることもあります。